6senseの2024年調査に基づく分析で、買い手が最初に接触したベンダーが最終的に受注する割合は84%。「最初に声をかけられる状態」を作る重要性が高い。
数字で見るBtoBマーケティング
BtoBマーケティングの意思決定に欠かせない数字を、購買行動・初動対応・ファネル転換率・運用KPI・セールスサイクルの5つの視点で整理しました。
自社の現状と比較し、改善ポイントの発見にお役立てください。
購買行動・ファーストタッチ
買い手側が売り手に最初に連絡する割合が83%。『待っていれば問い合わせが来る』ではなく、買い手の検討フェーズで想起される設計(指名・想起の獲得)が効く。
初回の売り手との会話時点で、買い手が要件を(完全または概ね)確定している割合が78%。提案フェーズでの“要件定義支援”より、要件が固まる前からの情報提供が重要。
6senseの調査概要で「営業と話す前に勝者(購入先)を選んでいる」買い手が81%。営業接触後の説得ではなく、接触前の“選ばれる状態づくり”が勝敗を左右しやすい。
買い手が売り手と会話する前に、購買ジャーニーの約70%が完了しているという示唆。リード獲得の前段(指名検索・比較検討の入口)での露出が効きやすい。
初動対応の速さ
Webリードに対して『5分以内』に架電すると、『30分後』と比べて“接触できる確率”が100倍高い(=30分後だと100分の1まで低下)。速度が最大のレバレッジになり得る。
14,061社規模の調査で、電話で反応した企業の“初回架電までの中央値”は3時間8分。『5分以内』と現実のギャップが大きく、体制・自動化で差がつきやすい。
ファネル転換率
The Bridge Groupの調査で、商談から案件化へ進む平均転換率は43%。“商談数を増やす”だけでなく“商談の質”がパイプラインに直結する指標。
First Page Sageのベンチマークで、B2B SaaSのリード→オポチュニティ転換率は6.2%。“リード数”よりも“商談化率×単価”で評価設計しやすい。
First Page Sageのベンチマークで、B2B SaaSのSQL→Closed Wonは12%。商談の定義(SQL基準)を揃えた上で、失注要因の分解(競合・予算・要件ミスマッチ等)に使える。
運用KPI
Mailchimpの集計(少なくとも1,000件以上の配信を対象)では、目標の目安として平均開封率は約34.23%
Mailchimpの集計では、目標の目安として平均CTRは2.66%。開封よりも“次アクション”に近い指標なので、CTA・導線改善のKPIに置きやすい。
宛名のないDMでも44.2%の閲覧率。宛先記載の場合には62.8%となっており、紙DMの閲覧率の高さが際立ちます。
セールスサイクル
B2B新規顧客への販売サイクルが4ヶ月以上かかる割合。さらに46.4%は7ヶ月以上を要する。既存顧客へのアップセルより大幅に長期化する傾向。
既存顧客へのアップセル・クロスセルは60%が3ヶ月以内で完了。22%は1ヶ月未満。新規獲得より既存顧客維持の効率が高いことを示す。
B2Bテクノロジー購買者の87%が6ヶ月以内に購買を完了。ブランド認知と信頼が短縮の鍵となる。
セールスパイプライン(商談化〜受注)の平均期間は95日。平均62セッション、3チャネル以上で接触。